最高裁判所第一小法廷 昭和26年(れ)872号 判決 1951年9月20日
本籍並住居
大分市大字永興字旭町一五三八番地
家畜商
清田嘉津馬
明治三五年二月一〇日生
右に対する物価統制令違反被告事件について昭和二六年二月一六日福岡高等裁判所の言渡した判決に対し被告人から上告の申立があつたので当裁判所は次のとおり判決する。
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主文
本件上告を棄却する。
理由
弁護人石井寅之助の上告趣意(補正申立書をも含む)について。
「犯意の成立には違法の認識を必要としない。法律の不知又は誤解があつたとしても違法な行為をしたことになるから刑責を負うべきものである。」所論はいずれも刑訴四〇五条に該当しない。また記録を精査しても、同四一一条を適用すべきものとは認められない。
よつて刑訴施行法三条の二刑訴法四〇八条により主文のとおり判決する。
この判決は、裁判官全員一致の意見である。
(裁判長裁判官 眞野毅 裁判官 澤田竹治郎 裁判官 齋藤悠輔)